二人で見た雪は忘れない spring 29

投稿日:

ファーストキス

 

昨日の体育祭の振り替え休日だ。

 

折角の休日だって言うのに
体がまだ痛い。

 

あとから、聞いたんだけど
僕は、転倒してテントに
突っ込んだそうだ。

 

その時に、近くにあった用具に
あっちこっちぶつけて
全身打撲に近い状態になったようだ。

 

今日とりあえず
何もしないで休んでおくか。

 

朝8時を過ぎてた。

 

結構な空腹だ。

 

飯を食べに下に降りる。

 

体中が痛い。

 

階段降りるのも一苦労だ。

 

朔「母さん、腹減った」

 

朔の母「食欲はあるのね。
じゃあ、安心だね」

 

そういえば、
昨日の帰り咲いたと思うけど

 

僕は、帰ってからすぐに
寝てしまったから
あの後、どうなったか
覚えてないのだ。

 

朔「母さん、咲、昨日いたと思うけど
すぐ、帰ったの?」

 

朔の母「しばらく、いたわよ。
あっ、そういえば今日来るって
言ってたわね」

 

朔「えっ、それを早く言ってよ」

 

朝食をすまして風呂に入った。

 

体めちゃめちゃ痛い。

 

あっ咲からメール来ている。

 

朔ちゃん、おはよう。

昨日は、お疲れさまでした。

今日ね、朔ちゃんの

家に遊びに行きます。

よろしくね。

From saki

 

何時に来るか書いてないな。

 

おはよう、咲。

咲も昨日はお疲れ

ところで何時に来るの?

From サク

 

送信っと。

 

インターホン「ピンポン」

 

あれ、咲来たのか?

 

ん、荷物多いな。

 

朔の母「咲ちゃん、おはよう。
昨日はありがとうね」

 

咲「おはようございます。
いえ、気にしないでください」

 

朔「咲、おはよう。入って」

 

咲「うん、お邪魔します」

 

咲に部屋に行ってもらった。

 

朔「母さん、あとで何か持ってきて
母さんのカップいらないからね」

 

朔の母「もう、お母さんだって
空気ぐらい読むわよ」

 

なんの空気だよ。

 

遊びに来たみたいだけど
この体じゃ大したことできないぞ。

 

何をしても体が痛い。

 

二階に上がるのも至難の業だ。

 

朔「咲、今日どうしたの?」

 

咲「朔ちゃんのお見舞い?
二人で昨日の祝勝会やろうかなって」

 

朔「それで、荷物があるんだね」

 

咲「今朝ね、お母さんにも
手伝ってもらって作ってきたんだ」

 

ドアのノックの音「コンコン」

 

朔の母「入るわよ。
あら、咲ちゃん何か一杯持ってきたのね」

 

咲「今朝、お母さんに
手伝ってもらって作ってきました。
朔ちゃんのお母さんもどうですか?」

 

母さん、空気読んでくれよ。

 

朔の母「咲ちゃん、ありがとう。
だけど今日は朔と
何かするつもりだったんでしょ。
お母さん遠慮しておくわ」

 

咲「そうですか。それじゃ、
これ持っててください」

 

朔の母「ありがとう、咲ちゃん。
あとでごちそうになるわね」

 

母さんが部屋を出ていった。

 

咲「今日ね、朔ちゃん
一杯がんばってくれたから
その為のご褒美会なのね」

 

朔「えっ、そうなの。咲 ありがとう」

 

咲「いいんんだよ、朔ちゃん自身が、
がんばって結果出したんだから」

 

朔「でも、それって咲が居てくれたから
できたんだよ」

 

咲「謙遜し過ぎだよ、朔ちゃん」

 

そんなことはない。

 

今回のこと全ては咲のお陰であると言っても
過言ではない。

 

咲が作ってくれたお菓子
どれもおいしそうだ。

 

朔「咲、おいしそうだな、もらっていい?」

 

咲「いいよ、朔ちゃんの為に作ったんだから」

 

あれ、手の感覚がおかしくて
咲が持ってきたお菓子落とした。

 

咲「あー、朔ちゃん」

 

朔「ごめん、なんか手の感覚おかしくて」

 

咲「じゃあ、アーン」

 

うわっ、なに?恥ずかしいよ。

 

咲「はい、アーン」

 

咲、なんか食べた気しないよ、
恥ずかしくて。

 

朔「咲、全部おいしかった。
咲って何でもできるんだな」

 

咲「私は、何もできないよ。
朔ちゃんの怪我治せないし」

 

朔「咲、怪我の事、気にしてるの?」

 

咲「私が朔ちゃんにリレーに誘ったから」

 

朔「何言ってるんだよ。
僕は自分で走りたいと思ったから
走ったんだよ。
だから、咲のせいじゃないよ」

 

咲「でも・・・・」

 

朔「気にしすぎだよ。
ほら、もうこんなに動けるよ」

 

あれ、体から力抜ける。

 

よろける僕を咲が支えた。

 

咲「大丈夫、朔ちゃん」

 

朔「うん」

 

近い。

 

咲との顔の距離めっちゃ近い。

 

僕は立ち膝の状態で
咲に抱きしめられた感じなった。

 

咲「朔ちゃん、私の為に
ありがとう」

 

ん、咲の唇が僕の唇に・・・

 

キスされた。

 

えっ、僕のファーストキス奪われた。

 

いや、ファーストキスされたが正しい。

 

その後、咲にぎゅっと抱きしめられた。

 

全ての行為が反対なら
カッコよかった気がするが
今の僕の状態だと仕方が
ないってことにしてほしい。

 

咲の心音が僕に響く。

 

それに同調するかのように
僕の心音も高鳴っていくのが分かった。

 

それと同時に僕の心の中で何かが弾ける。

 

咲の事が愛しく思った。

 

誰にも渡したくないと思った。

 

ずーと、一緒に居たいと思った。

 

この瞬間に全ての思いは更新された。

 

僕にとって
咲は最も大事な存在なった日だった。

 

 

 

 

spring end

コメントを残す