二人で見た雪は忘れない spring 13

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告白

 

人に気持ちを伝えるのは難しい。

 

僕みたいな人間だと更に困難だ。

 

その前に人と向き合って話しをするのも
苦手だったりするのだから。

 

当時の僕は、
相当病んでいたのかもしれない。

 

*************************

 

 

朔「咲、どうしたの?」

 

咲「何でもないよ」

 

じゃあ、なんで泣いているんだよ。

 

僕は、立ち上がって咲の所に行く。

 

朔「咲・・・僕のせい?」

 

咲は首を横に振る。

 

きっと、僕のせいだ。

 

気持ち、はっきりさせないと。

 

朔「咲、僕の気持ち言ってもいい」

 

咲は、こちらを見てから頷いた。

 

朔「僕さ、自分でも、
まだわからないんだけど
咲の事好きだと思う。
こういうの初めてだからわかんなくてさ」

 

ついに言った。

 

咲の涙に触発されてではあったが
人生初めての
ダサイ告白だったような気がする。

 

咲「私の事好きなの?」

 

朔「・・・うん」

 

咲「え~ん」

 

ついに声を出して泣き始めた。

 

僕は、まるで猫の頭をなでるように
咲の頭をなでた。

 

しばらく泣いていたが
泣き疲れて寝てしまった。

 

子供かよ。

 

咲に毛布を掛けてゲートを閉める。

 

僕が告白。

 

急に体が熱くなってきた。

 

ちょっと、外に出るかな。

 

外は、流石に寒い。

 

空を見ると満天の星空だ。

 

朔「スゲー綺麗だな」

 

咲「そうだね」

 

朔「わあっ、咲 起きたの?」

 

またかよ、気配がしなかった。

 

驚くからもうやめてね。

 

咲「綺麗だね」

 

朔「あぁ」

 

二人でしばらく空を眺めていた。

 

咲「クシュン」

 

朔「中入ろうか」

 

咲「うん」

 

再び天望ゲートに戻る。

 

リクライニングシートに二人は座った。

 

咲「朔ちゃん」

 

朔「なに?」

 

咲「さっき言ってくれたこと、うれしかった」

 

朔「結構、恥ずかしかったよ」

 

咲「胸を張って誇るべきだよ」

 

朔「なんだよそれ」

 

二人で笑った。

 

朔「僕、初めてでよくわかんないんだけど
付き合うってことなのかな」

 

咲「私も初めてだよ。朔ちゃんはどうしたいの?」

 

どうすればいんだ、適当じゃダメだ。
覚悟を決めろ。

 

朔「うん、決めた」

 

咲「何を決めたの」

 

朔「僕、咲と付き合う」

 

ちょっとの沈黙。

 

朔「あれ、咲、嫌だった」

 

咲は首を横に振る。

 

咲「わかった。私、朔ちゃんと付き合う」

 

何だろう。

 

この、ままごとみたいな展開。

 

そして僕達は付き合うことになった。

 

それから、二人で朝日を見た。

 

咲と二人で見た朝日は格段と綺麗に見えた。

 

僕と咲は一つのリクライニングシートに
肩を寄せ合って朝日を堪能した。

 

車の音がする。

 

じいちゃんが迎えに来たみたいだ。

 

二人は起き上がり帰り支度を
することにした。

 

朔の祖父「朔、咲ちゃん、おはよう。
朝日は見れたかい?」

 

咲「はい、すごくきれいでした」

 

朔の祖父「そうか、それは良かった」

 

本当に感謝だ。

 

ありがとう、じいちゃん。

 

朔の祖父「それより、
お腹すいたろ?ばあさんが
朝飯作ってるから家で食べなさい」

 

咲「おじいちゃん、何から何までありがとう」

 

朔の祖父「いいんじゃよ」

 

じいちゃん、何照れてるんだよ。

 

僕達は、天文館を後にすることになった。

 

 

 

 

to be continue

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